内田 信之2 日前1 分「小林秀雄の眼」 江藤淳昭和40年代前半に書かれた43のエッセイ集である。一つ一つが非常に簡潔に記されている。手元に置いておきたいと思える本である。図書館で初めて見かけたが、やはり初版であった。
内田 信之5月8日1 分「暗黒寓話集」 島田雅彦すぐに読めそうなので借りてきた。確かにすぐ読み終わった。それなりに興味深く読んだが、ほかにもっと面白い小説がありそうである。島田雅彦はほとんど同世代なので、今後もいくつか読んでいこうと思う。
内田 信之5月5日1 分「悲しみについて」津島佑子がん治療認定医機構の精神腫瘍学のe-learningで、「死別による正常悲嘆のプロセス」のレクチャーを聴講したところでこの本を読む。不思議な気分であった。
内田 信之4月30日1 分「詩と出会う 詩と生きる」若松英輔この明るさのなかへ ひとつの素朴な琴をおけば 秋の美しさに耐えかね 琴はしずかに鳴りいだすだろう 八木重吉 どんな 微細な光をも 捉える 眼を養うための くらやみ 岩崎航
内田 信之4月24日1 分「変身 ある戦いの描写」フランツ・カフカおそらく40年ぶりに改めて読んだ。当時どのような感想を持ったのか。きっと理不尽な世の中を自分なりに理解納得したのだと思われる。今回の読後感は全く異なるものである。
内田 信之4月23日1 分「五つ数えれば三日月が セイナイト」李琴峰この作家に対しては様々な意見があるようだが、言葉というフィルターを通して世界を見ることの問題点をしっかり認識している点は、同感できるところである。
内田 信之4月17日1 分「カフカ寓話集」池内紀「カフカ短篇集」に続いて読んでみた。不思議な気持ちにさせてくれる。第1作目は「皇帝の使者」最後は「ちいさな女」「断食芸人」そして「歌姫ヨゼフィーネ、あるいは二十日鼠族」で終わる。
内田 信之4月14日1 分「日本文学と漢詩」中西進日本の文学に対して、非常に分かりやすく解説した本である。興味深く拝読した。時間に余裕ができれば改めて読んで、日本文学について自分なりに考えてみたいと思う。
内田 信之4月1日1 分「カフカ短篇集」フランツ・カフカ 池内紀編訳20歳代、せめて30歳代までに読んでおきたかった本である。この本の短編に描かれたカフカの感受性や発想、表現方法は、とても親しみを感じる。別の本も読んでみようと思う。
内田 信之3月26日1 分講義日本文学 「共同性」からの視界 東京大学文学部国文学研究室高校時代に文学部に行きたいという気持ちは全くなかったが、今になって文学の楽しさを知る。不思議なものである。年を重ねるということは、様々な出会いが増えるということでもあるのだろう。
内田 信之3月13日1 分「トニオ・クレーゲル」トマス・マンヘルマン・ヘッセを立て続けに読んだからかもしれないが、そのそばにあった、マンの本もいくつか読んでみようと思う。迷える俗人、という言葉は妙に心に響く。
内田 信之3月3日1 分「日本人へ リーダー篇」塩野七生カエサルの言葉「人間ならば誰にでも現実のすべてが見えるわけでもない。多くの人は自分の、見たいと思う現実しか見ていない」そして、重要問題はその事のみを考えているうちに、かえって問題の核心から離れていくという性質がある。その通りである。
内田 信之2月26日1 分「古典文学読本」三島由紀夫三島由紀夫は幼少のころからどれだけ古典の世界にどっぷりつかっていたのか。豊富な語彙を惜しげもなく注ぎ込み、日本の古典の美しさを教えてくれる。しかし難解な部分も多く、私の頭ではこの本を十分理解したとはとても思えない。またいつか読み直すことがあるだろう。
内田 信之2月23日1 分「日本人の心を解くー夢・神話・物語の深層へー」河合隼雄河合隼雄の文章や対談はずいぶん読んだ。この本は、エラノス会議で講演したものを息子の河合俊雄がまとめたものである。ほとんど今までに読んだり聞いたりしたものであるが、日本人のものの考え方について、改めて納得し、理解できるところが多々ある。
内田 信之2月13日1 分「フーガはユーガ」伊坂幸太郎伊坂幸太郎の本は実に久しぶりである。ずいぶん前になるが、10冊くらいは読んでいると思う。どれもスピード感があり、読み始めたら一気に最後まで読み続けさせる面白さがある。時間があるときに他の作品も読んでみよう。
内田 信之2月12日1 分「詩人・菅原道真 うつしの美学」大岡信菅原道真という偉大な人物が1100年以上前に存在したという事実に、今更ながら驚嘆する。「哭奥州藤使君」という漢詩は強く心に響くものである。
内田 信之2月10日1 分「堕落論・日本文化私観」他二十二篇学生時代に読んだ時と同様、安吾の力強い力を感じる。こういう意見、このような表現方法にずいぶん憧れたものである。年をとって読むと、ずいぶん違った感想を持つものである。しかし、確かにおもしろい。
内田 信之1月29日1 分「春の嵐(ゲルトルート)」ヘルマン・ヘッセ 高橋健二訳ヘッセの作品を継続していくつか読んだ。どれも切なく、自分自身の若き頃のことを思い出す。人の生活は確かに悲しい夜の連続かもしれない。ときおり稲光がきらめかなければ耐えられないものかもしれない。稲光を感じなければいけない。