「聖徳太子と蘇我入鹿」海音寺潮五郎内田 信之2023年11月4日読了時間: 1分飛鳥時代から奈良時代の日本の激動時代の物語は、私がとても好むところである。少ない資料を熟知したうえで、様々な想像力を働かせながら描いた世界はとても新鮮である。この本では、特に聖徳太子の偉大さを示している。遣隋使の派遣にまつわる話は、つい最近の出来事のような錯覚を覚える。
「楽しく漢詩文を学ぼう」中国文学逍遥 井波律子以前から漢詩についてもっと学びたいと思っていたが、自分に合うものをなかなか見つけることができなかった。井波律子氏のこの本は大変わかりやすいし、読みやすいし、しかも面白い。これからもこの方の本を読み続けようと思う。
「円環の文学」伊藤禎子古典×三島由紀夫を「読む」という副題に誘われて読んでみた。飛ばし読みではあったが、大変興味深い内容であった。古典は奥が深い。筒井筒、夕霧と雲居雁、松枝清顕と綾倉聡子の関係を、「おほけなし」「似げなし」という言葉から解釈することは、なんとなく理解するところである。
「ハルビン」キム・フン 蓮池薫訳1909年10月、ロシア領ハルビン駅で伊藤博文をピストルで暗殺した、安重根の物語である。当時31歳。韓国の現状と未来を嘆いたうえでの犯行とされている。翌1910年彼は処刑され、その後韓国は日本に併合された。韓国の歴史は地理的な要因も多分にあるとはいえ、非常に複雑であり、日本...
Comentarios