内田 信之1月8日読了時間: 1分「アウシュヴィッツで君を想う」エディ・デ・ウィンド 塩﨑香織訳アウシュヴィッツ強制収容所に妻とともに収容され、生還した医師の日記である。実際に現場でいた人の話であり、とても重いものだと思う。人間の不幸の歴史にも目を背けずに、事実を知ろうとする努力を、私たちは怠りなくすべきであろう。
アウシュヴィッツ強制収容所に妻とともに収容され、生還した医師の日記である。実際に現場でいた人の話であり、とても重いものだと思う。人間の不幸の歴史にも目を背けずに、事実を知ろうとする努力を、私たちは怠りなくすべきであろう。
「戒厳令」アルベルト・カミュ 中村まり子訳カミュの戯曲である。最近同じ訳者の「正義の人びと」を読んだが、これも興味深い戯曲であった。小説「ペスト」の翌年に初上演されたとのことである。この戯曲には、ペストという不思議な人物が出てくる。感染症であるペストの擬人化のようでもあるし、全体主義の比喩とも言える。それにしても、いつかは演劇というものを鑑賞したいものだ。
「おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2」村上春樹村上ラヂオ1が面白かったので、2も借りてきた。これも非常に楽しいエッセイである。小説とは異なる味がある。3もあるようなので、いずれ読むことになるだろう。
「シェリ」コレット 河野万里子訳49歳の女性と25歳の見目麗しい男性の恋愛の物語である。コレットの本を初めて読んだが、この方もこの作品と同様、本邦で波乱万丈の生涯を送ったようである。20世紀の前半にこのような大胆な作品を世に送り出したことは、大変驚きである。当時のパリは、私などには想像できない世界だったのだろう。