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  • 内田 信之

「菅原道真」見果てぬ夢 三田誠広

昨年秋に澤田瞳子による大宰府左遷後の道真を描いた作品を読んだが、これは藤原氏北家台頭時代の道真の姿を書き記したものである。事実であるかどうかは別として、業平との交友などにもとても興味深く読むことができた。この時代のいわゆる知識人の勉学に励む姿勢は、現在を生きる我々には及びもつかないものである。

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「シェリ」コレット 河野万里子訳

49歳の女性と25歳の見目麗しい男性の恋愛の物語である。コレットの本を初めて読んだが、この方もこの作品と同様、本邦で波乱万丈の生涯を送ったようである。20世紀の前半にこのような大胆な作品を世に送り出したことは、大変驚きである。当時のパリは、私などには想像できない世界だったのだろう。

「村上ラヂオ」村上春樹

2000年頃、雑誌「anan」に1年間にわた毎週掲載されたエッセイ集である。村上春樹の本はだいたい読んでいるが、これについては初めてであった。身近なことに関する短い文章なので、すぐに読めてしかも大変面白い。さすがに村上春樹である。プロの作家とはこうあるべきなのだろう。

「アラバスターの壺・女王の瞳 他」ルゴーネス 大西亮訳

ルゴーネスはアルゼンチンを代表する詩人、作家である。この本は、幻想文学と言われる短篇を集めたものである。訳者は、幻想という虚構を通してのみ見ることのできる現実がある、と述べている。その通りだと思う。

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