内田 信之4月13日読了時間: 1分「アラバスターの壺・女王の瞳 他」ルゴーネス 大西亮訳ルゴーネスはアルゼンチンを代表する詩人、作家である。この本は、幻想文学と言われる短篇を集めたものである。訳者は、幻想という虚構を通してのみ見ることのできる現実がある、と述べている。その通りだと思う。
「おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2」村上春樹村上ラヂオ1が面白かったので、2も借りてきた。これも非常に楽しいエッセイである。小説とは異なる味がある。3もあるようなので、いずれ読むことになるだろう。
「シェリ」コレット 河野万里子訳49歳の女性と25歳の見目麗しい男性の恋愛の物語である。コレットの本を初めて読んだが、この方もこの作品と同様、本邦で波乱万丈の生涯を送ったようである。20世紀の前半にこのような大胆な作品を世に送り出したことは、大変驚きである。当時のパリは、私などには想像できない世界だったのだろう。
「村上ラヂオ」村上春樹2000年頃、雑誌「anan」に1年間にわた毎週掲載されたエッセイ集である。村上春樹の本はだいたい読んでいるが、これについては初めてであった。身近なことに関する短い文章なので、すぐに読めてしかも大変面白い。さすがに村上春樹である。プロの作家とはこうあるべきなのだろう。