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  • 内田 信之

「まるまるの毬」西條奈加

直木賞受賞作家の作品である。文真堂で購入して読んだ。江戸時代の人情話は、何故だかとても懐かしい気分にさせてくれる。どうしてなのだろうか。楽しいとか、うれしいとか、おもしろいという感情ではなく、ただ単に懐かしい。 歴史とは思い出すもの。そう思う。

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「戒厳令」アルベルト・カミュ 中村まり子訳

カミュの戯曲である。最近同じ訳者の「正義の人びと」を読んだが、これも興味深い戯曲であった。小説「ペスト」の翌年に初上演されたとのことである。この戯曲には、ペストという不思議な人物が出てくる。感染症であるペストの擬人化のようでもあるし、全体主義の比喩とも言える。それにしても、いつかは演劇というものを鑑賞したいものだ。

「シェリ」コレット 河野万里子訳

49歳の女性と25歳の見目麗しい男性の恋愛の物語である。コレットの本を初めて読んだが、この方もこの作品と同様、本邦で波乱万丈の生涯を送ったようである。20世紀の前半にこのような大胆な作品を世に送り出したことは、大変驚きである。当時のパリは、私などには想像できない世界だったのだろう。

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