内田 信之2022年8月2日読了時間: 1分「肉体の悪魔」レーモン・ラディゲ 中条省平訳20歳で生涯を閉じた早熟の作家の作品である。内容は全く異なるが、三島由紀夫の「春の雪」を感じながら一気に読んだ。この作家にはもう一つ代表作があるので、図書館にあれば借りてこようと思う。
「宇治拾遺物語のたのしみ方」伊東玉美日本には多くの説話集があり、その中には膨大な数の物語が存在する。しかしそれらを系統的に読んだことはない。今回その手始めとして、この本を読んでみた。代表的な4つの説話を中心に、それにまつわる話を取り上げられていて、素人の私でもすんなりと読み終えることができた。
「縁は異なもの 白洲正子 河合隼雄」以前も読んだ本だが、改めて読んでみた。白洲正子の文章はカミソリのように鋭く緊張感があって、私が愛読する作家のひとりである。一方河合隼雄についてはいくつかの対談集を読んだが、とても楽しい人だったに違いないと感じている。対照的な二人であるからこそこの本は非常に興味深いものである。
「奪われた家/天国の扉 動物寓話集」コルタサル 寺尾隆吉訳コルタサルはベルギーのブリュッセル生まれだが、両親ともにアルゼンチン人であり、ラテンアメリカを代表する作家である。と言ってもこの本を読んで初めて知った。カフカを彷彿させる文章だが、心を静めて読まないと理解が困難である。