内田 信之2020年11月26日読了時間: 1分「告白 太陽と鉄」三島由紀夫50年という長い時間が経過した現在、私自身は改めて三島由紀夫についてじっくり考えてみたいと思っている。 「言葉」というものについて、現実を抽象化し悟性につなぐ媒介、これはわかる。言葉の本質的な機能とは、「絶対」を待つ間の長い空白を、あたかも白い長い帯に詩集を施すように書くことによって、一瞬一瞬を「終わらせて」ゆく呪術であるという。そして「精神」は決してこの終わりを認識しない、という。三島のこの考えを私は本当に理解する時があるのか?
50年という長い時間が経過した現在、私自身は改めて三島由紀夫についてじっくり考えてみたいと思っている。 「言葉」というものについて、現実を抽象化し悟性につなぐ媒介、これはわかる。言葉の本質的な機能とは、「絶対」を待つ間の長い空白を、あたかも白い長い帯に詩集を施すように書くことによって、一瞬一瞬を「終わらせて」ゆく呪術であるという。そして「精神」は決してこの終わりを認識しない、という。三島のこの考えを私は本当に理解する時があるのか?
「星のあひびき」丸谷才一丸谷才一の膨大な読書量とその知識にはいつも驚かせる。またこの本の中でも数回取り上げられた大野晋氏も、とてつもなく偉大な人物であった。二人とも残念ながらすでに鬼籍に入ってしまったが、今後も読み継がれることだろう。二人の共著である「日本語で一番大事なもの」は、再び読み返すことが...
「私の親鸞」五木寛之親鸞について、知っているとか、わかっているとか言うことはどう転んでもあり得ないが、年を重ねると、なぜか悪人正機というものに心が少しばかり引かれる。これは一つの真理かもしれない。もっと長く生きることがあれば、その時はどう考えるのであろう。
「対話・日本人論」三島由紀夫 林房雄林房雄氏は三島由紀夫より22歳年上ということである。三島20歳ころから付き合いがあったらしい。時々様々な人たちの対談集を読むが、その人物の本音や作品に込められた思いなどに触れることができる。この対談は三島由紀夫自決数年前のものであった。私たちはその事実を知ったうえで読むこと...
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